そろそろ子供が欲しかったのだ。
1月の間寝て過ごすと、また働きたい気持ちがモリモリ湧いてきた。
すっかり元気になったし、バイトを探すことに。
次のU社でも病気のことを理解してもらえ、2月から働くことになった。
今度はWebデザイナーとして雇ってもらえ、しかもコーディングはプログラマーの担当だった。
デザインだけの仕事。しかも、絵も描かせてもらえる。
(本当は絵を描く仕事に就きたかったけど、趣味を仕事にしたくなくてやめた)
しかし、専門の仕事となるとハードルは一気に跳ね上がった。
今まで私の作っていたレベルでは満足してもらえない。
アドバイスというよりかは作り直しレベルのダメ出しを受け、少しヘコんだ。
そして、この会社でも眠気に悩まされた。
最初の半月ほどは順調だったのだ。
なのに、上司と1対1で会議してるときですらウトウトしてしまう。
しかも、バイトじゃない日も眠くなるようになってしまった。
そんななか、バイトする。無理だった。
私は睡眠外来の予約を取った。
幸いなことに睡眠科は自宅から歩いていける範囲にあった。
しかし、検査入院までは1、2ヶ月かかると言う。
最初は検査まで……と頑張っていたが、眠気と戦うのにも限界が来た。
だって、薬局で売っているカフェイン剤を毎日飲んでも眠かったのだ。
私は4月にU社を辞めた。
仕事をやめても、一日中眠り続けていた。
だが、次第にそれも良くなっていった。
そして、6月……くらいだったと思う。
やっと睡眠科の検査入院の日がやってきた。
その頃には眠気もすっかりなくなり、普通の生活を送っていた。
結果は、問題なし。
仕事中に眠ってしまう原因はわからなかった。
眠気がすっかりよくなり、私は急に子供が欲しくなった。
そうこうしているうちに、義理の兄夫婦に子供が生まれた。8月だった。
ちっちゃかった。かわいかった。私たちにも欲しかった。
異常な眠気も収まったし、出産費用や子育て費用もある程度貯まっていることがわかった。
私は院長に相談し、来年から子作りをします!と宣言した。
急ピッチな減薬が始まった。
眠気の原因も不明、元気もある、子育て費用を貯めたいと言うことで、またバイトを探した。
今回もWebデザイナー。7月のことだった。
今度の仕事は簡単だった。正直、学生にだってできそうだった。
つまらないと思いつつ、割と適当に仕事をした。
また眠くなったが素直に寝た。バレなかった。
つまらない仕事、出社して寝ることへの罪悪感から、また病状が悪化した。
10月には辞めてしまった。
12月の後半には接客業のバイトを始めた。
接客業なら眠ることがないと思ったからだ。
しかし、高校以来の接客業のバイトは厳しかった。
1日で辞めた。