母との対話。
10月の話。余命長くない父と和解するか否かすごく悩んでいた。そんなある日、母から電話があり、「一度、お父さんの病気のことで話をしたい」と言われ、自宅に招いた。
まず、「あやな、お母さんとお父さんのところに生まれてきてありがとう」と言われて困惑した。そのあとに私への文句や、昔話を長々とされて、父の病気の話や父が他界したあとの話はなかなか聞けなかった。
とても長くなるけど、このブログは自分のメモみたいなものだから書いてしまおうと思う。
以下、母からの話
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お父さんはマンションを1部屋買って、賃貸で稼ぐつもりだった。なのに、あやなが病気になったからって、あやな達に貸すことになり、それができなくなった。
病気になったからと言って、嫁に出た娘の家の面倒をみるなんておかしいと思ってた。
あやなが専門学校時代に一人暮らしをしたのも反対だった。仕送りで10万も送ってたし、一人暮らしがしたいなら自分で稼いでやるべきだと思っていた。
ただ、寮に入って社会勉強するってことなら賛成だった。
（これに関して、私は一人暮らしをしたいとは思っていなかったこと、父が「一人暮らしを経験させたい」と言って仕方なくそうしたことを話すと、お父さんとケンカになってもやめさせるべきだったと言っていた）
お母さんは20歳のときに東京で就職して寮に住んでいた。21歳でおじいちゃんが他界して、おばあちゃんと埼玉で暮らすことになり、通勤に1時間以上かかって大変だった。
その後、長時間の通勤が嫌になって、伯母ちゃんの家に居候させてもらっていた。
すぐに結婚する予定だったけど、それが延期になってしまったので、再び一人暮らしをした。
結婚後、お父さんとおばあちゃんと3人で暮らすことになった。お母さんの通勤時間は1時間。おばあちゃんはすべての家事をやってくれていた。
休日に家事のやり方をレクチャーされたけど、お母さんはそれが嫌で大ゲンカし、3ヶ月で出ていった。それでも、親子だからってことで月1で顔を見に行っていた。
そして、お母さんが精神病棟に入院したとき、あやなはおばあちゃんと伯母ちゃんが2人暮らししているところに預けた。お母さんが病気になったせいで2人の人生をめちゃくちゃにしてしまい、後悔してる。
新型コロナで保育園が休園したり、〇〇さん（旦那）が新型コロナに感染してしまったとき、なぜお母さんたちに頼らず伯母ちゃんにだけ教えたのか。あやなが「手伝って」と言ってくれなかったことに怒ってる。
お父さんは定期的に輸血しないと死んじゃうんだけど、輸血しても長くて2週間しか持たない。短ければ5日程度でまた輸血しないといけない。お父さんは副作用や今後薬を飲み続けないといけないのが辛いと言っている。
もし入院することになっても、新型コロナの関係で面会はできない。また、お父さんは「俺が入院することになっても、あやなには言うな。迷惑になるから」と言っている。けど、伯母ちゃんは「ちゃんとあやなに伝えなきゃダメだよ」と言っている。
最後になるけど、あやなにはあやなの人生があるから、お母さんのことは心配しなくて良い。私は1人で大丈夫だから。
もし、体が不自由になったとしても施設に入るつもりでいるよ。
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こんな話をされ、「お父さんの病気の話は……？なんで昔話や文句言われてるんだ……？と困惑していた。
長話が終わり、母は「あやなはお母さんのこと嫌いでしょ？」と聞かれ、「そんなことないよ」と答えた。次に「じゃあ、お父さんのことは嫌い？」と聞かれ、「自分でもよくわからない。好きと嫌いと死んじゃ嫌だって気持ちがぐるぐるしてる」と言うと驚いた表情をしていた。その日はそれで終わった。
そして次の日、母から手紙が届いた。これもまた長いのだが、なるたけ省略して書く。
「お父さんがあやなのことを許しているのか悪かったと思っているのか。気になることがありました。
あやなはもう覚えていないかもしれないけど、前にあやなから小さい手鏡をもらったそうです。それがテーブルに置いてあって、その鏡を見ながら「この鏡はあやなからもらって、会社に置いて使っていたんだよ」と、とても大事そうにしていました。やっぱりお父さんはあやなと昔のように仲良くなりたいんだな、と思いました。
お父さんがあやなとケンカして3年。近くに住んでいるのにまともに口を聞かずお互いに生活していて。なんでもっと早くわかりあえなかったんだろう。
お母さんが2人の仲をなんとか取り持っていればこんなんことにはならなかったよね。だから、結局お母さんが1番悪いんじゃなかったかな。今頃そんなこと言っても遅いのに。本当にごめんね」
この手紙を読んで大泣きしてしまった。このままじゃ後悔すると思い、「またケンカになっちゃうかもしれないけど、お父さんとの仲を取り持ってくれませんか？」と返事を書いた。その結果、父を和解することになった。ただ、お互いの日程が会わず、まだ直接会ってはいない。ちなみに、母は未だにガラケー使いなのだが、メールを打つのが大変だからと嫌がっており、手紙でやりとりしている。
後悔せずに済みますように。
